山 行 報 告
2016/2 / 12〜14     上越・八海山・ファーストエイド講習    メンバ:大高ぁ、越野 記録:大高ぁ


【コースタイム】

【記 録】

  越野さんと八海山サイクルセンターで開催された日本登山医学会認定山岳ファーストエイド講習会ベーシックコースの冬コースに12日〜14日の二泊三日で参加してきました。

  内容は、遭難者を発見してからレスキューに引き渡すまでに、遭難者の病状や怪我を見極めて悪化させないための応急措置を、有るもの使って行う方法を学ぶ内容でした。

  講義もありましたが、中心はたくさんのパターンによるシミュレーションを行うことで、考えながら体を動かして間違いながら覚える実践でした。

  実際に山でファーストエイドを行っている医師が講師なので、間違いを的確にその場で指摘してくれるので、頭に入り易かった。

  頭では解っていると思っていたことも、実際にいろいろなパターンでやってみると、間違いや抜けていることも多く、それを何度もやることと、その都度指摘してもらうことにより、精度が少しずつ上がってきて普通の講習会より身に付く度合いが高かった。

  やらなければ忘れてしまうが、定期的に練習しておくと、慌てずファーストエイドが行える大変有効な講習会であった。

 無雪期の講習会がまたあるので、そちらも受講する予定。

 山岳レスキューの消防官や警察官は、やはり的確な迅速に的確な判断をしている人も多かったが、それでもいろいろと指摘されていた。看護師は全てが学校で救急の訓練と講義を受けていると思っていたが、そうではないらしく戸惑っている人も多かった。

 山岳レスキューの基準もよく改訂されるようで、雪崩の対応も間違っていたことがよくわかった。

 低体温症についても、ほんの数年前まで対応のしかたが曖昧だったが、的確な対応の仕方が学べた。

 日山協や神奈川岳連の遭難救助講習会に関わってきて何か足らないところを感じていた。

 それは10年前くらいから警察・消防のヘリコプターによる救助体制が整備されてきたことと、携帯電話の通話範囲の拡大のため、骨盤骨折や大腿骨骨折などの大量出血を伴う怪我や低体温症なども、早期に設備の整った医療期間に繋げることが可能になり、いままでは救助しても時間的に間に合わなかった怪我や病気を医療機関に繋げることにより生存率を飛躍的にあげることが出来るようになったことです。

 しかし、事故後とヘリコプターが到着するまでの間の救急措置の方法が整備されていないこと。これが講習会で不充分であったことです。医学的知識が必要なだけに手が付けられずにいた状況であった。

 今回受講した日本登山医学会の講習会は、これにこたえてくれる講習会でした。

 事故者の救助技術は日山協や神奈川岳連で常に最新技術が研究されていますが、救助後からヘリコプターが到着するまでの間の応急措置が不充分でした。

 思うに涸沢岳西尾根での滑落による大腿骨骨折。シャモニーコスミック山稜での左足首粉砕骨折でも、素早いヘリコプターの救助が怪我による死亡や怪我の悪化のリスクを大幅に下げてくれた。

 更にその場の応急措置が出来れば状況はもっと良くなる。